理工学専攻電気電子通信コース2年の滝島正博さんがアンテナ・伝播研究専門委員会学生奨励賞を受賞しました。
2024.12.17
2024年度上期に開催されたアンテナ・伝播研究会における下記2件の研究発表に関し、
理工学専攻電気電子通信コース2年の滝島正博さんがアンテナ・伝播研究専門委員会学生奨励賞を受賞しました。
本研究は、金属で囲まれた特異な環境内において、電波を用い無線で高効率に給電する技術に関するものです。特に、従来技術では、環境外への電波の漏えいや、環境内で反射した電波が信号源へ戻ってきてしまう現象により、受電器に供給される電力が低減してしまうことが課題となっていました。
そこで提案技術では、寄生アンテナと呼ばれる、信号源を持たない特殊なアンテナを活用することで、電波を環境内に閉じ込めるように制御しつつ、チューナと呼ばれるデバイスを活用し、信号源への電波の反射を抑制することで、受電器へ供給される電力を最大化可能としました。そして、実証実験を通じ、提案技術により、従来比2倍以上の高い給電効率を達成可能であることを明らかとしました。
本研究で発明した技術は、ワイヤーハーネスの削減や、配線等の人的な電源管理の不要化を実現するものであり、工業製品の低コスト化やインフラ分野における人件費の削減に貢献でき、様々な産業分野における応用が期待されます。
発表題目:「2素子寄生アンテナのSパラメータ推定と協調ダイバーシティに基づく空洞共振無線電力伝送法」(2024年9月19日、高松商工会議所会議室)
著者:滝島正博,村田健太郎,本間尚樹(岩手大)
発表題目:「インピーダンスチューナと寄生アンテナの協調制御に基づく空洞共振無線電力伝送法の実験的評価」(2024年5月16日、沖縄産業支援センター)
著者:滝島正博,村田健太郎,本間尚樹(岩手大)
URL:https://www.ieice.org/cs/ap/kamiki2024/
本件に関する問い合わせ先:岩手大学 理工学部 電気電子通信コース 村田健太郎 kmurata[a]iwate-u.ac.jp