理工学部の卒業生は、高度に発達する現代社会を支える人材として、高い専門知識と技術、教養や倫理観を身につけ、企業の研究者や技術者、様々な分野の専門家として活躍しています。

Messages from Graduates
理工学部の卒業生は、高度に発達する現代社会を支える人材として、高い専門知識と技術、教養や倫理観を身につけ、企業の研究者や技術者、様々な分野の専門家として活躍しています。
キオクシア岩手 IT 推進部 IT 基盤推進担当
理工学部 システム創成工学科 知能・メディア情報コース 2020年度卒業
私の職場は大きな工場で、毎日さまざまなデータが大量に作られています。私は、そのデータを吸い上げ、データを「見える化」するのが主な仕事。見える化により、資料作成の工数を低減させ、経営判断を迅速化する効果が見込まれます。ユーザーから要件を正確に聞き取るためにもシステム知識は不可欠であり、大学での学びが今の仕事にもつながっています。デザインするのも好きなので、グラフを開発する中で見やすく分かりやすい構成・色合いを考えるのが楽しいですし、たくさんのユーザーに活用してもらい「便利になりました」と言ってもらえるときにやりがいを感じます。
またこの業務は、どういうシステムが必要かなど、ニーズを聞き取るコミュニケーション能力も必要。その点では、委員会(新入生歓迎実行委員会)やサークル、学内カンパニー等の活動を通じてさまざまな人と関わった経験も活かされていることを実感しています。
岩手県 県土整備部道路建設課 整備グループ 技師
工学部 社会環境工学科 2018年度卒業
岩手県庁に就職し、現在は道路整備の方針の決定、予算の確保などを主な業務としています。釜石市出身で、中学3年生のときに東日本大震災を体験。その頃から将来は復興に携わりたいと思っていました。どう携わるかまでは考えていませんでしたが、大学で被災地の道路整備がかつてないスピードで行われていたことを知り、実際、地元に帰るたび街や道路がきれいに整備されていることを実感。その規模感にやりがいの大きさを感じ、今の仕事を目指すようになりました。
公務員の観点からみても、岩手県は震災からの復興がかつてないスピードで行われたため、全国的に見ても珍しいモデルだと思います。そのような事例を身近に学べることは、岩手大学の強みのひとつ。ここでの学びや経験は、視野を広げ、将来の選択の幅も広げてくれます。私自身、大学の講義や現場見学会で復興の現場を訪れたことが、卒業後の進路を決めるきっかけになりました。
積水メディカル 生産統括部 岩手工場 技術部 プロセス開発課
理工学部 化学・生命理工学科 2019年度卒業
大学院総合科学研究科理工学専攻 2021年度修了
医薬品の有効成分である原薬や中間体について、ラボ実験で得られたデータをもとに工業化(工場での製造方法を確立)する業務に携わっています。高校の頃から化学が好きで、医薬品に関する仕事に就きたいと考えていました。大学で研究に取り組むなかで「薬の製法改良に携わりたい」という具体的な目標が見つかり、今の自分があります。
学生時代、教授の手厚い支援もあって自分のやりたい実験に自由に取り組むことができ「岩手大学で学べて良かったな」と思います。また、学部時代はアメリカンフットボール部のマネージャーを務め、部内外の多様な人たちと関わる機会があったことで、社会で必要なコミュニケーション力が身についたと感じています。
大学は自由が多い分、どう過ごすかも自分次第。いろんな場所に行き、多くの人たちと接することで自分の視野が広がります。勉強も遊びも全力でやり、有意義な学生生活になることを願っています。
神戸製鋼所 鉄鋼アルミ事業部門 真岡製造所 技術部 自動車材技術室
工学部 マテリアル工学科 2018年度卒業
大学院 総合科学研究科 理工学専攻 材料科学コース 2020年度修了
自動車や飲料缶の材料として使われるアルミ板の工程設計や品質保証の業務を担当しています。具体的には、お客様の要求に合った材料を作るための量産プロセスを考えたり、求められる品質を満たしているかを確認する仕事です。これらの材料は、直接皆さんが目にする形で市場に出ることはほとんどありませんが、自動車や飲料缶、家電製品など身近な製品に使われています。自分が関わっている材料が多くの人々の生活に役立っていると考えると、誇らしい気持ちになり、より一層頑張ろうと思えます。
岩手大学で材料工学を学んだことは、現在の仕事の理解を深めるための素地になっています。国内外の学会で研究成果を発表したり、論文を執筆して投稿する機会をいただいたことも大きな経験で、身につけた知識や技術に自信を持つことができ、また自分の考えを表現する力も磨かれました。大学で学んだ4年間は、人生の大きな支えとなっています。