卒業生の声

理工学部の卒業生は、高度に発達する現代社会を支える人材として、高い専門知識と技術、教養や倫理観を身につけ、企業の研究者や技術者、様々な分野の専門家として活躍しています。

充実した研究内容に加え、社会で役立つスキルも学ぶことができています。

小林賢也さん

岩手大学工学研究科(横田・土岐研究室)
応用化学・生命工学科(改組前の名称)
2014年度卒業
〈青森県立弘前高校出身〉

岩手大学のある盛岡市街は生活に必要なものや施設が十分に揃っているし、街並みがきれいで交通の便も良い。岩手という街にこのような良いイメージを持っていたことが岩手大学を選んだきっかけです。化学が好きだったので、将来関連する仕事に就ければと思いこのコースを選びました。学部時代から、大学院に進んだ現在まで、アミノ酸に関する研究を継続して行っています。私が所属する結晶工学研究室には約30人の学生が所属しており、学生同士だけでなく教授との関係もとても良好です。現在はアミノ酸の結晶の成長をテーマに研究を行っていますが、研究に使う分析機器などは大学独自のもののほか、地域連携推進センターなどと共用のものも多く、充実した施設・設備のもと研究を行うことができています。また研究結果のプレゼンなどを行う機会が多く、わかりやすく伝える方法や言葉の組み立てなど、研究以外にも社会で役立つスキルを学ぶことができています。

※取材は2017年3月段階のものです

ものづくりの根本となる大切な考え方を学ぶことができました。

今野恵太さん

NTT東日本
電気電子・情報システム工学科 (改組前の名称)
2012年度卒業/2014年度工学研究科修了
〈宮城県仙台南高校出身〉

高校時代から物理など情報系の教科、実験などが好きで、将来、電力インフラか情報系の進路を考えていました。大学進学の際には、電気電子とシステム工学どちらも学べるこの学科を選択しました。研究室配属が決まる3年次に東日本大震災を経験し、通信の重要性を改めて実感したことで無線通信を専門とする研究室に入ることを決めました。学部時代には「電波を使った生体位置推定」について企業との共同研究を行いました。この経験を通して、物を生み出す時に基本となる考え方を学びました。発表する際に相手の立場に立って考えること、納期を守ることが相手との信頼関係を築く基本となること、精度を最大限に高めることにこだわりを持つこと。これら3つの考え方は社会に出た今益々大切だと実感しています。

今後はお客様の課題を解決できるシステムエンジニアとして、8年間お世話になった岩手に恩返しをしていけたらと思っています。

※取材は2017年3月段階のものです

共同研究を行うなど地元企業との結びつきが強く、幅広い経験を積むことができます。

高野章さん

大泉製作所
マテリアル工学科 (改組前の名称)
2005年度卒業/2007年度工学研究科修了
〈岩手県立不来方高校出身〉

オープンキャンパスの際、当時の材料物性工学科の研究室を訪れました。超伝導体について液体窒素を使った実験を行っており興味を引かれました。1、2年次には数学など基礎的なことを学び、3、4年次には専門の講義と実験で様々な材料の研究や開発について学びました。学部の4年次から大学院まで「薄膜の磁気的な特性の評価」をテーマに研究を行いました。

現在の職場はサーミスターというセラミック製の温度センサーを製作する企業で、材料の開発と分析を担当しています。大学時代に行った研究、材料工学の授業で幅広く材料の製法を学んだことが今の仕事に役立っています。さらに昨年から岩手大学との共同研究も行っており、当時お世話になった教授や大学職員の方々と一緒にお仕事をすることができています。企業との結びつきが強いのも岩手大学ならではの魅力です。今後はこれまでの経験と知識をもとに、新たな材料開発に力を入れていきたいと思います。

※取材は2017年3月段階のものです

岩手大学で学んだこと、東日本大震災で被災したこと、どちらもが現在につながっています。

森本由宇さん

東京都建設局
社会環境工学科 (改組前の名称)
2012年度卒業/2014年度工学研究科修了
〈栃木県立佐野高校出身〉

中学校の総合学習で大気汚染や光化学スモッグの問題に触れ、環境分野に興味を持ちました。そこで、環境・防災・福祉・建設というキーワードを掲げる社会環境工学科を選びました。最初はこれら4つの分野をバランスよく学び、3年次後期から大気汚染を専門として汚染度を測定するモニタリングポストの開発などに没頭しました。

現在は、主に路面補修工事、橋の耐震補強工事の担当監督員をしていますが、4つのキーワードを総合的に学べたことが役に立っています。特に、設計図や図面を読み取り、作成法も学ぶことができた測量学実習ですね。東京都に就職しようと思ったきっかけは、学生時代に経験した東日本大震災です。岩手に残るべきか迷いましたが、多くの支援の方と接し、離れた場所からも貢献できると感じました。被害を最小限に抑えるために何をすべきか、また災害が起こった時にどうすべきか、実際に被災した経験も活かして挑んでいきます。

※取材は2017年3月段階のものです

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