修了生インタビュー
大学院に行って、未来が開けた!修了生 Interview

大学院に進んだきっかけは?
研究室に配属されてからリハビリテーション補助用装置について研究を始めました。その中で、装置本体やプログラムの設計・開発に加え、実験によるデータの計測と解析などが必要になりました。しかし、これらの内容を学部在学中に行うには限界があると感じました。そこで、大学院に進学して開発から評価まで総合的に研究をしたいと思い、大学院に進学することにしました。
大学院進学にあたり不安だったことは?
学費や生活費など進学にかかる費用の面で少し心配はありましたが、岩手大学の奨学金制度を利用することで解決できました。
社会人になって役立った大学院での経験は?
就職してから開発業務に携わる中で、実験計画やデータの解析、報告書の作成などを行う機会が多くありました。大学院在学中、実験計画の立案やデータの解析、研究内容の報告のためのまとめなどを行っていたので、これらの経験が就職してからの業務を行う上でとても役に立ちました。学部を卒業した時点でも、指示された内容の実施はできるかもしれませんが、実験計画の作成や解析方法の選択、報告内容の選定などはできなかったと思うので、大学院に進学したおかげだと感じています。
あなたの職場や業界で求められる人材は?
現在の職場では、新規技術や新製品の開発を行っていますが、これらを進める際、研究開発だけでなくスケジュールやタスクの管理も必要とされます。スケジュールやタスクの管理は、研究開発だけでなく他の業務を行う際にも必要とされますが、研究開発では想定外の事態が発生しやすく、それに合わせてスケジュールを組み立て直す力も求められます。大学院に進学すると、自分の研究を進行させながら同時に授業の履修を行わなければなりません。その上、研究の進捗や結果によってスケジュールの変更やタスクの優先順位の変更などが求められるので、職場で求められる力を大学院での生活の中で実体験しながら身につけることができました。
高校生・学部生へメッセージ
大学院では、授業で学んだことだけでなく、研究している分野に関連する範囲についても自分で調べながら研究していく必要があります。そのため、研究を進めていく中で、授業で学習したことがそのまま実践的に生かされることもありますし、それぞれ独立していた科目でも研究を行う上で相互に関係しながら結果に結びつくこともあります。特定の分野に興味がある人だけでなく、座学で学んだことがどのように活用されているか興味がある人にも大学院への進学をお勧めします。また、学部在学中に学び研究できる時間は限られています。その時間を有意義に過ごすために、授業や研究の時だけでなく、生活の中で興味があることについても自ら調べることで、思わぬところで研究に生きてくることがありますし、就職後の業務にも広がりが出ると思います。就職してからだとじっくり調べる時間を取りづらくなるので、時間がある今のうちに少しでも多く調べてみるとよいと思います。

大学院に進んだきっかけは?
電気コースは4年次の春に研究室配属が決まります。3年次のうちから研究室配属される学科もあるのに対し、1年間だけの研究室生活では得意とする分野など自らの強みを身につけることはできないと考え、大学院進学を決めました。進学に向け準備をしたことは、学科での必修科目を中心とした勉強です。4年次の夏と冬に大学院試験がありますが、夏に受からないと研究する時間が無くなるため、それまでは基本的に試験対策を行いました。それから卒業までは、進学直後は講義などもあり研究が比較的進めにくいことを懸念し、自分の研究分野に関係のある範囲を集中的に調査しました。
大学院進学にあたり不安だったことは?
入学試験について不安がありましたが、友人と集まってお互いにわからない部分を教え合うなど積極的に情報共有を行いました。夏休みも研究室や友人宅で勉強をしていましたね。進学しない友人たちの就職が決まる中、取り残されたようで不安を感じることもありましたが、同時に研究室の先輩方の就職が決まるとそうした不安も解消されていきました。また、経済的な面での不安については、奨学金を利用したことと、アルバイトもしていたので問題はありませんでした。入学料免除や授業料免除など活用できる制度もあり、安心して進学できたことに感謝しています。
社会人になって役立った大学院での経験は?
現在は通信関係の業務に携わっていますが、それに関係する講義での学びが特に生かされていると感じます。大学院で学ぶ内容は専門性が高く、現在の業務で扱う技術についても詳しく学ぶことができたので直接的に役立っています。関わりのある職場に学部卒の同期があまりいないのではっきりとした違いはわかりませんが、大学院へ進学していなければ、今よりも自ら考えて物事を進める力が身につかず、業務を行う上での苦労が多くなっていたと思います。
あなたの職場や業界で求められる人材は?
新しい技術を取り扱う業界では、自ら学ぶ姿勢を持つ人材が求められるように感じます。わからないことや難しい問題に直面した時に、自分なりに調査や学習をして成長することが必要とされていると思います。大学院で研究したことが、たとえ就職先の業界や職場と直接関わりがなくても、調査のノウハウや働く上での学ぶ姿勢は生かされています。
高校生・学部生へメッセージ
大学院に興味がある人は、周りから話を聞いたり調べたりする中で、院に対する期待だけでなく、どのような場所なのか不安を抱いている人が多いかもしれません。私も不安はありましたが、困った時は先生や先輩が力になってくれるので、心配せずに頑張ってほしいと思います。大学院や進学についてよく知らない、考えたことがないという人は、一度検討してみるとよいと思います。私自身、進学してから2年間の研究室生活で得られるものは多かったと感じています。先輩たちから話を聞いたり友人と相談したりして、大学院への進学を将来の選択肢の一つに加えてみることをお勧めします。

大学院に進んだきっかけは?
一番大きなきっかけは、学部3年次の就職活動中、希望する業界に対する自分の知識の未熟さや経験不足などを痛感したことです。その後、4年次の研究を行っていく中で、より知識を深めたいと感じたこともあり、大学院への進学を決めました。正直なところ、学部時代に授業で学んだことが直接研究や就職で活用できるかというと、そうではないところもありました。そこで、大学院では研究や就職に活用できることも積極的に学ぼうと考えました。進学に向けては、自身の研究についてより内容を深めたり、研究のプレゼンテーションに向けての準備を中心に進めました。
大学院進学にあたり不安だったことは?
進学については、どのように準備を進めていったらよいのか。就職については、このまま進学して希望の就職先に入れるのか、という不安がありましたが、専攻内の教授や先輩方に話を聞いたり指導をいただけたことで不安が解消されました。また、私が進んだ「デザイン・メディア工学」には、情報系だけでなくデザイン系の学生も多数いたので、希望する業界に直接関わる情報を幅広く共有することができました。このことも、私にとっては不安を解消する材料の一つとなりました。費用面については、大学院では研究を行う時間が本人の裁量に任されているため、自分のライフスタイルに合わせて研究のスケジュールを組むことができ、空いた時間をアルバイトに使うなどしてやりくりすることができましたね。
社会人になって役立った大学院での経験は?
一番は、コミュニケーション能力です。学部生や修士生の時にも、アルバイトやサークル活動を通じ、学外の方とコミュニケーションを取る機会は多くありましたが、社会人になるとさらに多くの方と接する機会が増えます。その際に、大学院での研究などで身近な人以外の方と交流できた経験が非常に生かされていると実感しています。「学内カンパニー」や複数の研究室の学生を巻き込んでのVRアプリ制作、その他様々なイベントやコミュニティに参加したことで、研究室外、学外の方とたくさんの交流を持つことができました。また、私の所属していた専攻ではプレゼンの機会がとても多かったため、自分の意見を述べる力も身につけることができたと感じます。論理的にわかりやすく説明しようと意識する習慣は、社会人になってからも役立っています。総じて、大学院へ進学したことがきっかけで活動的な自分になることができたと感じています。以前は非常に内気な性格で、部活動や学科の友人との交流だけにとどまっていましたが、進学とともに活動範囲が広がり様々な人と接する機会が増えたことで、アクティブな自分になれたと思います。
あなたの職場や業界で求められる人材は?
おそらくどの業界でも求められるものだと思いますが、やはりコミュニケーション能力は大切だと思います。外部の人と多く関わりのある職場だけでなく、内部の人との関わりが多い職場でも同様にコミュニケーションを取ることが求められます。様々な職種の方々と一緒に仕事をするような場合には特に重要です。私の進学した専攻では、情報系だけでなく他の学科の方々も進学していたため、新しい出会いが多く自然とコミュニケーションを取る機会が増えたことは良かったと感じています。また、ものづくりに対する熱意や意欲を持っていることも大事なことだと思います。私の職場では、何かしら自分で作ったものを仕事に生かしている方、また、普段からアクティブに活動し、それらの活動を仕事に生かしている方が少なくありません。在学中も周囲にそうした学生が多かったので、私も触発されアクティブに活動することができました。このように大学院での経験によって、コミュニケーション能力を身につけたり、ものづくりに対する熱意を感じられたりしたことが進学の大きなメリットだったと思います。
高校生・学部生へメッセージ
大学に在学できる期間が6年もあることは大きな魅力です。時間を有効に使えば、自分次第でどんなことでも学び経験することができます。大学院進学を考えていない人も、大学生活を通してやり残したことはないか、どんなことをやってきたのか、学部生時代をもう一度振り返ってみるとよいのではないでしょうか。勉強、サークル、アルバイトと何かと忙しく大学生活を送っていると、あっという間に4年生になってしまいます。悔いのない大学生活にするために、たくさん勉強して、遊んで、多くの経験を積んで、将来につながる選択肢を増やしてみることをお勧めします。
※取材は2017年3月段階のものです