修了生インタビュー

大学院に行って、未来が開けた!修了生 Interview

JX金属株式会社
磯原工場製造第3部UBM製造課

岩見 丞 さん

[2022年度修了]

大学院に進んだきっかけは?

私が大学院に進学したきっかけは、大学4年生の研究室配属です。私が所属していたコースでは4年時に研究室に配属されます。配属は希望とは違う研究室でした。ただ、研究に打ち込む先輩方とその努力に応えようとする先生方の姿に感銘を受け、大学院に進学しようと決断しました。

大学院進学にあたり不安だったこと、またそれをどのように解決したかを教えてください。

研究についていけるかどうかが不安でした。常に最先端のことを行っている大学では日々新しい知識をインプットし続ける必要があります。日々の実験は忙しく、調べている余裕がないときもありますが、そういったときでも先生方が親切に教えてくださったので、そういった不安はなくなり安心して大学院に進学できました。

社会人になって役立った大学院での経験は?

自分の研究室以外の方と多く関わりを持てたことが役に立ったと感じています。研究室での活動では、装置メーカーとのやりとりや企業との共同研究など、外部の方と関わる機会が多々ありました。外部の方とのやりとりを大学院生のうちからできたことは貴重な経験でした。現在勤めている会社では、お客様や関係会社など様々な外部の方々とやりとりを行いながら、製品の製造を行っています。その際にどうやって話を進めていくべきなのか、どういった対応を取るべきなのかを学べたことがよかったです。

あなたの職場や業界で求められる人材は?

私の業界にかかわらず学卒以上に求められていることは、論理的思考を持つこと、積極的に行動することだと考えています。こういったことが求められている中で、大学院ではその2つを同時に学ぶことができます。

高校生・学部生へメッセージ

大学院はきつい。そういったイメージを持たれている方もいると思います。実際、私もきついと感じた場面は多々ありました。それでも社会に出た今、私は大学院に進学してよかったと思っています。これは大学院生活の中で培った論理的思考や発表の仕方、実験スケジュールの計画などは現在も私の根底にあり、常に活きていると実感しているからです。選択肢がたくさんある今、大学院進学をすることで自分の可能性を広げてみることも一つの方法だと思います。


アドソル日進株式会社
エネルギー・ガスシステム事業部

高橋 秋帆 さん

[2021年度修了]

大学院に進んだきっかけは?

一つめの理由は、興味のある分野について専門性を高めたかったからです。学部4年で研究を始めるため、専門性を高めて自分のものにするためには学部の1年間だけでは短く、院でもっと集中的に勉強・研究したいと思いました。二つめの理由は、自分に向き合い将来を考える時間が欲しかったからです。就きたい仕事など将来の自分が明確にイメージできていなかったので、将来のことを考えるためにも、院進して視野を広げ、自分を知る時間がほしいと思いました。

大学院進学にあたり不安だったこと、またそれをどのように解決したかを教えてください。

同級生よりも社会に出るのが遅れてしまうことです。すでに働いている友人もいる中で、自分だけ学生のままでいることに焦りも感じました。しかし、大学院でしか得られない知識やスキルは必ず自分のためになると考えました。そのためにはしっかり2年間勉強・研究しなければいけませんが、それがモチベーションにもつながりました。

社会人になって役立った大学院での経験は?

研究結果を論文やパワーポイントにまとめてプレゼンしたり、先行研究の論文から必要な情報を収集して理解したりという経験は役に立っていると実感していますし、大学院に進まなければ身につけられなかったスキルです。現在の仕事は専門としていた分野とは外れていますが、研究活動を通して身につけたスキルはどんな仕事にも通用すると思います。

あなたの職場や業界で求められる人材は?

技術面も求められますが、好奇心旺盛であることや、チャレンジ精神も重要だと思います。IT業界での技術の進歩は凄まじいため、常に新しい技術に関心を向け、勉強していける好奇心が必要です。また、それら新しい技術を積極的に取り込んでいけるチャレンジ精神も必要です。

高校生・学部生へメッセージ

・高校生へ
高校生のときは就職か進学か、あるいはどの大学を受験するのかで悩み、院に進むかどうかまで考えている人は多くないかもしれません。私はそうでした。ですので、まずはみなさんが充実した生活を送れるような、進路をしっかり選んでほしいです。その際に、「大学生活は4年」ではなく、「大学院に進学すれば6年以上にもなる」ことも頭に入れてもらえればと思います。

・学部生へ
大学院では興味があることを、時間をかけて深く勉強・研究することができます。大学卒業後は就職するのが一般的だと考えられがちですが、大学院でしかできない経験は必ずあります。最初から選択肢に入れないのではなく、進路の候補の一つにぜひ大学院進学も含めてもらえればと思います。


東北電力ネットワーク株式会社
会津若松電力センター変電課

長谷部 駿 さん

[2019年度修了]

大学院に進んだきっかけは?

就職活動を考えたときに、他の人と比較し自分の強みがないと感じたことがきっかけです。結果的に研究内容とは違う分野での就職とはなりましたが、大学院で仕事に生かせる姿勢や考え方を学ぶことができました。

大学院進学にあたり不安だったこと、またそれをどのように解決したかを教えてください

大学院進学にあたり入学試験がとても不安でした。学部時代の総まとめのような試験ですが、当時なんとか乗り越えた試験が多かったため、復習に多く時間がかかりました。夏休みも研究室などで同期と勉強し情報共有することで不安も解消しつつ勉強に打ち込むことができました。

社会人になって役立った大学院での経験は?

現在、研究室で学んだ分野とは直接関係が少ない業務が多いですが、課題解決へのアプローチや資料を用いて人にものを伝える力など、間接的に多くの業務に必要とされることを学ぶことができました。もちろん専門的な知識も身につきますが、大学院では自ら考えて伝えることが求められるため、その部分について大きく成長できたと思います。

あなたの職場や業界で求められる人材は?

電力業界では電力システム改革や社会情勢の変化から既存の体質からの脱却が求められています。会社に堅いイメージを持たれることがありますが、変革をしている最中ですので、これまでの慣例に流されることなく自分の頭で考え改善していく姿勢や柔軟な対応力を身につけている人材が必要とされています。研究を進めるうえでも必要となり、自然と身につく方が多いと思います。

高校生・学部生へメッセージ

大学院についてイメージが湧かない方は先輩や先生に聞いてみることをおすすめします。実際に私も深く内容を知らないまま進学しましたが、やはり当初は不安でした。就職活動や研究室生活など学部時代とはまた違った生活になると思います。研究課程や発表準備など大変なことも多くありましたが、それ以上に得られるものがあり成長することができたと思います。進路に迷っている方は、大学院進学も候補にいれて検討してみてもよいと思います。


日本電気株式会社
社会公共BU 都市インフラソリューション事業部門 第五システム統括部SE

黒瀬 晴加 さん

[2019年度修了]

大学院に進んだきっかけは?

学部4年生時に「もっと知識をつけたい」「自分の進む道について考える時間が欲しい」と感じたのがきっかけです。もともとは学部で卒業するつもりで就職活動を始めたのですが、自分の軸を定められず、また自分の知識にも自信が持てずに、就職を見据えた自己研鑽ができていなかったことに気付かされました。「私はこれを学んだ」と主張できるものがない不安感を今でも覚えています。院に進学し研究や自己研鑽を積む中で、より専門的な知識を身につけることができました。自分の軸を考えることもできましたし、院2年の就職活動では自信を持って道を選択できたと思います。

大学院進学にあたり不安だったこと、またそれをどのように解決したかを教えてください

2年という時間をかけること自体が不安でした。学生として学べるものや得られるものはたくさんあると思う一方で、社会人として世の中に出るのが遅くなるほど、自分のキャリアやライフプランには悪影響になるのではないかと感じていました。進学した時点でその不安を解消できてはいなかったのですが、不安があったからこそ2年を無駄にしてはいけないという気持ちでより有意義な時間の使い方をできたと思います。結果として、院で多くの学びと経験を得られたからこそ、今のキャリアや生活を築けていると思うので、不安ながらに選択したことは間違っていなかったと感じています。

社会人になって役立った大学院での経験は?

自分で考え、責任を持ってやり抜いた経験は社会人でも生きると思います。自ら学びアウトプットすることは、研究でも仕事でも共通して大切なことです。学生のうちに難しい問題へ対処した経験を積んでおくと、仕事で困難に直面した際にも落ち着いて対処できるのではないかと思います。

それから、私は学生時代に画像認識を専攻していたのですが、それを上司に伝えていたところ、プロジェクトで顔認証周りの評価などを担当させてもらえました。研究内容と仕事が直接関係することはあまりないかと思いますが、強みの分野を作っておくと仕事で生かせることがあるかもしれません。

あなたの職場や業界で求められる人材は?

この業界に限った話ではありませんが、自責思考で行動のできる新人が求められていると感じています。わからないことをなんとなく受け入れてしまうのではなく、きちんと理解する必要があります。人から言われたことが正しいとも限りませんので、しっかり考えて判断し業務に責任を持つことが大切です。こういう責任感や主体性は大学院での研究活動からも養えると思います。

高校生・学部生へメッセージ

・高校生へ
まずは学部で興味のある分野について学んでみてください。4年間の経験で自分の進む道が他に見えるかもしれませんし、より深く学びたくなるかもしれません。学び始めてみたら専攻以外の分野に興味を持つかもしれません。そういう場合でも学部生のうちに学科を変更したり、院で研究分野を変更したりもできます。私も学部2年時に転学科をして院まで修了しました。自分が何をしたいのかよく考えて大切に時間を過ごしてください。より時間をかけて学びたいと思える分野に出会えたなら、院はいい選択肢になると思います。

・学部生
就職すると自分のために使える時間が本当に少なくなります。研究活動のように、一つの学問について深く考え、多くの時間を割けるのは学生でないと中々得られない貴重な経験です。ぜひ時間を大切に、自分の興味を大切に、経験を深めてください。もし学部でやり残したことがあると感じるなら、大学院で学ぶことをおすすめします。

※取材は2022年12月段階のものです

理工学専攻(修士課程)