
岩手大学理工学部
学部長
長田 洋
未来の世代に希望と展望を開く鍵
岩手大学理工学部は、地域における知の府としての重要な役割を果たす教育と研究の場であり、グローバル人材としての国際的な視野をもち、幅広い知識、深い専門性、豊かな人間性を備えて持続可能な社会形成に深く寄与する人材の育成に取り組んでいます。
現在、私たちが直面している様々な課題は、単なる地域的な問題ではなく、世界全体に影響を及ぼしています。世界各地で引き起こされる紛争や地球規模の気候変動は、我々が共有する地球で発生している喫緊の問題です。これらの問題への解決には、教育と研究が不可欠です。
教育は異なる文化や価値観を理解し、対話を通じて共感を生む手段です。教育を通じて育まれた理解が、対話と協力の礎となり、国際的な危機に対する共通の認識を築くことができます。学びの場で育まれる異文化理解は、争いを超えて平和な共存を目指す一助となります。
研究は未知の領域に挑戦し、問題の根本原因を明らかにする力を持っています。例えば、気候変動や紛争の背後にある複雑な要因を解明する研究は、持続可能な解決策を見つける手助けとなります。科学的なアプローチは冷静な分析を提供し、意思決定に客観的な視点をもたらします。
教育と研究から、我々は未来の世代に希望と展望を開く様々な鍵を得ることができるでしょう。知識を増やし、理解を深め、持続可能な未来に向けて協力することで、私たちは共に豊かな世界を築くことができます。
岩手大学理工学部は、令和7年度より、1学科(理工学科)8コース(化学コース、数理・物理コース、材料科学コース、知能情報コース、クリエイティブ情報コース、電気電子・情報通信コース、機械知能航空コース、社会基盤・環境工学コース)へと生まれ変わります。この教育・研究組織の改編の主な目的は、DX(Digital Transformation)人材とGX(Green Transformation)人材の育成強化にあります。すなわち、既存技術とAI技術等との融合によってデジタル技術を社会に浸透させて人々の生活をより良いものへと変革する人材と、脱炭素社会を目指す技術の推進によって経済社会システム全体の成長と変革を支える人材の育成強化です。加えて、地域半導体産業を支える人材を積極的に育成するため、産学官が連携して学部横断的な半導体産業の啓蒙教育プログラム(半導体人材育成プログラム)を実施します。
是非、我々のキャンパスで共に学び、共に研究し、知識を増やし、理解を深め、地域から地球全体の繁栄という共通の目標を達成するために、あなたでなければ見つけられない鍵を見つけてください。